株価の過熱感を見分けるのに有効なテクニカル指標の「RSI」。どのように使えばよいのでしょうか?この記事では
- RSIとは何か?
- RSIの使い方は?
- トレンド転換の判断にも使える?
について、まとめていきます!
RSIとは何か?
RSIの定義
RSIとは、”Relative Strength Index”の略称で日本語では「相対力指数」といいます。一定期間において、株価終値ベースで上昇と下落、どちらの勢いが強いのかを表すテクニカル指標のひとつです。
計算式としては、例えば14日間のRSIを定義する場合
RSI = (14日間の値上がり幅の合計)/((14日間の値上がり幅の合計)+(14日間の値下がり幅の合計))×100 %
です。ある期間の変動の振れ幅合計に対して、上がった分は何割か?を計算している訳ですね。
一般的な使用日数は、日足チャートですと9, 14, 22, 30, 42, 52日を使います。短期的には14日を使うことが多いです。
RSI使用ツールの見方
ではRSIの見方を確認していきましょう。分析ツールは”Trading View”を使用しています。
Trading Viewには無料版、有料版がありますが、無料版でも十分にテクニカル分析の機能を使えます。
例としてオリックス (8591)のチャートを見てみましょう。短期の動きを調べるため、RSIの期間は14日間で日足チャートを使用して見ています。

一般的には、“RSIが70%以上の場合は買われすぎ、30%以下の場合は売られすぎ”と考えます。
オリックスのチャートの場合、6月中旬にRSIが70%を突破し、7月下旬に30%を下回っています。
それぞれの位置で株価を見ると、この期間における天井と底を反映していることが分かります。
また、長期の目線では、42日線や52日線が70%以上となると、目先の天井が近いことを示します。反対に、42日線や52日線が70%を下回ると株価は調整局面となります。
RSIを使用する際の注意
RSIがしっかり機能するのは保合いの局面や、比較的緩やかなトレンド相場に限ります。
〇〇ショックのような強力なトレンドについては、RSIが買われすぎ、売られすぎ指標を示しても株価は関係なく動く可能性があります。
MACDや移動平均線などの別のテクニカル指標も用いて、総合的に判断するのが良いでしょう。
トレンド転換の判断にも使える
RSIはMACDのようにトレンド転換の指標として作られていませんが、トレンドを見るのにも役立ちます。
再びオリックスのチャートを見てみましょう。

RSI 50%の位置で水平にラインを引き、RSIの14日線が50%を上抜けたら上昇トレンド、下抜けたら下落トレンドという見方もできます。
これもMACDなどのトレンド転換を示すテクニカル指標と合わせると、より明確に相場の方向性を調べることができます。
まとめ
この記事では、RSIについて「定義」「見方」「使用方法」を整理しました。結論としては
RSIは株価の上昇、下落の勢いを見るツール
短期では14日線: 30%以下は売られすぎ、70%以上は買われすぎ
長期では42日線か52日線: 70%超えで天井のサイン
RSI50%のラインでトレンド転換の判断にも使える
です。かなり簡単に使えて便利なツールなので有効活用しましょう!
それではまた次の記事で