【JT】 高配当投資銘柄代表 超高利回り 割安なのか?投資判断は?

JTとは日本たばこ産業 (Japan Tobacco, Inc)の略称です。世界4位のたばこ販売会社で、株式を財務大臣が37%も保有している銘柄でもあります。

なんと2020年7月22日現在は配当利回り8.03%というとんでもない水準となりました。

楽天証券の保有残高ランキングを見ても1位を走り続けており、特に高配当を狙う投資家にかなり人気な銘柄であることがわかります。

ではJTの株は買いなのでしょうか?

このブログではJTについて

  • 主力事業は何か?
  • 業績推移はどうか?
  • 何が業績に影響を与えている?
  • JTの株価と配当金は?
  • 投資スタンスについて

について、具体的にまとめます!

JTの主力事業

JTの主力事業は何でしょうか。セグメント情報から確認しましょう。

皆さんご存知たばこ事業については国内たばこ事業が27.9%、海外たばこが事業が60.4%です。主力はたばこ事業のなかでも海外たばこであることがわかります。

また、たばこ事業の他にも加工食品事業や医薬品事業を手掛けていますが、セグメントで見ると合わせて全体の10%程度しかありません。

JTの業績推移

売上の推移はどうでしょうか?以下のグラフを見てください。

2011年3月期の決算から売上が激減し、そこから現在に至るまで売上高は伸びていません。

また、当期純利益も2015年12月期の決算から現在に至るまで右肩下がりを続けています。

ここまで露骨に売上・利益が減少したのは何故でしょうか?

何が業績に影響を与えた?

業績悪化の理由を簡潔に表すならば、“世界的に健康志向・分煙ムードが広まり、日本もそれに乗じたから”です。

世界的にたばこの使用を規制

世界保健機関 (WHO)はたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約を2005年に策定し、2017年には181ヵ国が批准 (同意)しています。日本では2004年6月に批准しています。

厚生労働省も受動喫煙対策を強化

昔は職場や電車内、どこの飲食店でもたばこを吸っていたという話はよく耳にします。

しかし、近年では健康志向から特に受動喫煙を防止するための取り組みをもはやマナーからルールとして厚生労働省が打ち出しています。詳しくはこちらから。

つまり、国を挙げてたばこを排除しようという政策となっています。

投資の格言では“国策には逆らうな”という言葉があります。

国が決めた方針に逆らうような投資は避けた方が良いというものです。JTはこの格言に従うならば手を出しにくい銘柄となります。

株価の推移

株価の動きはどうでしょうか?長期トレンドを見るために過去5年間の週足チャートを見てみましょう。次のグラフを見てください。

当期純利益が右肩下がりに下がるに伴って、株価も同様に右肩下がりで下落しています。

株価は業績を反映するため、極めて自然な動きと言えます。

また、200日移動平均線が下向きなので、かなり強烈な下落トレンドであることがわかります。

配当金の推移

配当金の推移も見てみましょう。

JTの配当金は連続増配し続けています。これが高配当投資家に好まれている理由ですね。

次に配当性向を見てみましょう。配当性向とは、利益からいくら配当金に充てているか、の割合を示したものです。

2019年の12月の実績配当性向は78.6%とかなり高水準となっています。

配当性向が高すぎると減配のリスクも上昇してきます。

JT株は好き嫌いがはっきり分かれる?

JT株への投資、すなわち超高配当株投資は投資家の間で好き嫌いがはっきりと分かれるものの一つだと考えています。

それは思考・投資スタンスの違いから生まれます。

高配当株投資を好むタイプは、「配当金が維持されている以上、株価の下落は割安で仕込めるチャンス。何もせずとも固定収入が増えていくのが嬉しい。」という思考です。

高配当株投資を嫌うタイプは、「業績が悪い以上、株価の売買差益はまず見込めない。いつ減配するかも分からないので長期リターンも不透明で手を出したくない」という思考です。

前者は、手綱を握っているのが「企業側」です。

配当を増やすも減らすも企業の機嫌次第です。いくら株主とはいえ、投資者側から完全にコントロールするのは難しいと考えられます。

後者は、手綱を握っているのが「投資家側」です。

業績が上がれば株を買い、キャピタルゲインを狙います。業績が不振で株価が不調なら売り払うだけです。従って、手元に入る利益をコントロールするのは投資している本人の判断のみとなります。

よって、投資スタンスが受動的な場合は高配当投資向き、能動的な場合はグロース株投資向きとなります。ここでいうグロース株とは無配株という訳ではなく、配当の有無に関わらず、業績・株価が伸びている企業を指します。

日本人に高配当投資家が多く、アメリカ人にグロース投資家が多いのは、この投資へのスタンスの違いからと考えています。

JT株を購入したいと思うならば前者のタイプです。

自分はどちらのタイプなのか?を考えて投資判断をするのが良いでしょう。

まとめ

この記事では、「JTの事業」「JTの業績、株価、配当金推移」「投資スタンス」についてまとめました。結論としては

  • JTの業績、株価は過去5年で下がり続けている
  • 配当金は増配し続けているが配当性向も高い
  • 自身の投資スタンスがどのタイプか?で投資判断も変わる

です。くれぐれも投資は自己責任で!

それではまた次の記事で

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